
動画やゲームをするために必要なWi-Fiの速度を知りたい、使っているWi-Fiが基準に達しているか調べたい、といったことに悩んでいませんか。 ゲームや動画、検索などネットの用途によって必要なWi-Fiの速度に違いがあります。 そこでこの記事では用途別にWi-Fiの速度の基準だけでなく、利用しているWi-Fiの速度が基準値を超えてのかを確認するための測定方法、速度が遅いときの改善方法についても紹介していきます。 またこれからWi-Fiを契約した人に向けて、用途にあったインターネット回線についても解説していくので参考にしてください。

朝日新聞でも紹介された通信サービスの専門家。2012年から、デパートや大手家電量販でスマホ、モバイルWi-Fiルーター、光回線の販売を行なう。販売の現場で、通信業界の複雑さを痛感。「複雑な通信業界をわかりやすく伝えたい」という想いから、月間60万PVの通信サービス専門のWebメディア「XERA」を運営。2019年度バリューコマースMVPを受賞。現在は、通信サービスの専門家の立場から「livedoor Choice」など複数のWebメディアの記事の監修を行なう。「マイベストプロ」にも掲載中。監修者について続きを表示 ▼
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目次
用途別:Wi-Fiの速度の基準
インターネットは用途によってWi-Fiの速度基準が違います。例えば、検索やSMSを利用する場合は1~5Mbps、動画やオンラインゲームをする時は20Mbps以上の速度が必要となります。 Wi-Fiの速度には動画や画像などのデータを読み込む時に使う「下り」と、データーをアップロードする時に利用する「上り」という2つの種類があります。 多くの人が検索やSNS、動画を観ることをメインでネットを使っている人が多いはずなので、基本的には下りの速度を重視していきましょう。
web検索で必要な速度の基準
パソコンやスマホなどで検索をする場合に必要なWi-Fiの速度は1Mbpsで、スマホやWiMAXが速度制限になっていなければ問題なく利用できる速度となっています。 ただし、閲覧するページに画像や動画がたくさん埋め込まれていると5Mbps~10Mbpsほどの速度が必要となり、表示までに時間がかかることもあるようです。 webページの表示に時間がかかるということはWi-Fiの速度が遅くなっている可能性が高いので、のちほど紹介する速度の改善方法を試してみてください。
メール・SMSで必要な速度の基準
メールやLINEなどで文章だけのやり取りをする場合はWi-Fiの速度が128kbpsほどあればいいので、通信制限になっているスマホやモバイル回線でも問題なく連絡を取ることができるでしょう。 動画や画像のやりとりをするのであれば1Mbps以上の速度が必要となるため、通信制限がかかっていると読み込みに時間がかかる場合があるので注意してください。 また、Twitterやインスタグラムなどの読み込みも1Mbps以上の速度があれば問題なく読み込みをすることができるでしょう。
動画の視聴で必要な速度の基準
スマホやパソコンで動画を視聴する場合、画質が高くなるほど速い速度が出ている必要があります。
画質 | 必要な速度 |
---|---|
4K | 20Mbps |
HD1080P | 5Mbps |
HD720P | 2.5Mbps |
SD480P | 1.1Mbps |
SD360P | 0.7Mbps |
youtubeやNetflix、fuluなど、視聴する動画サイトによっても推奨されている速度が異なりますが、基本的には上記のような速度が基準となっています。 HD720P、HD1080Pといった高画質で動画を視聴する場合は2.5~5Mbpsほどの速度が必要で、それ以下の速度のだと途中で止まったり、遅れたりすることが多いです。 普通の画質であるSD480Pであれば、通信制限になっていないスマホやモバイル回線であれば問題なく視聴することができるでしょう。 一番高画質で動画が視聴できる4Kは20Mbps以上の速度がでていることが条件で、光回線やWiMAXの利用が推奨されています。
オンラインでゲームで必要な速度の基準
PS4やスイッチなどでオンライン対戦をする場合は30Mbps~100Mbpsほどの速度が必要と言われていて、1番速度が必要となるネットの使い方となっています。 使っているWi-Fiの速度が遅いとゲーム中にラグが発生したり通信が切断されたりするため、快適にプレイをすることができなくなってしまいます。 モバイル回線やスマホのテザリングだとゲームで必要な速度を出すのは難しいケースが多いため、オンランゲームをする場合は安定した速度が出る光回線のWi-Fiを利用するのがおすすめです。
動画や画像の投稿・配信で必要な速度の基準
youtubeやSMSで動画や画像を投稿する場合は上りの速度が目安となります。1Mbps~5Mbpsほどの速度があれば、時間をかけることなくアップロードすることができるでしょう。 ただし、長時間の動画をアップロードする場合は5Mbps 以上の速度が出ていたとしても、投稿が終わるまでに数時間かかってしまうことがあるので注意してください。 また、動画配信を行う場合も常に1Mbps~5Mbpsほどの速度があれば、遅れたり途切れるといったトラブルが発生することが少なくなります。
Wi-Fiの速度が基準値を超えているか測定する
自分が使っているWi-Fiの速度が基準値を超えているのか測定をしてみましょう。web上にある測定サイトを利用すると、すぐに速度を測定することができます。 使っているパソコンやスマホから測定サイトにアクセスをして測定してください。測定サイトはいくつかあるので、使っている端末や用途によって使い分けをしてみるといいでしょう。
スマホで測定するならfast.com
fast.comはNetflixが運営している速度測定のサイトで、他の測定サイトのように使えないブラウザがあったり不要な広告が出てきたりすることがないのがメリットとなっています。 測定の品質が高いわけではありませんが、少ない通信量で速度を調べてくれるので、スマホで測定する時におすすめです。 また、fast.com上りの速度を測定することができませんが、スマホで利用するのは下りがメインなので問題なく使える測定サイトといえるでしょう。 fast.comで速度を測定した人はこちら。
上りも下りも正確に測れるspeedtest.net
上りやping値など、下り以外の速度も測定したい場合はspeedtest.netがおすすめです。他のツールよりも測定品質がいいので、比較的速い速度が必要な動画やゲームなどをよく利用する人はspeedtest.netで測定するといいでしょう。 だたし、ただし通信量をたくさん利用するのでスマホでの測定には向いていないので注意してください。パソコンやゲーム機などから測定すると、スマホの通信料の節約になります。 speedtest.netで速度を測定した人はこちら。
他の人の測定結果も確認できるSokudo.jp
Sokudo.jpは上り・下りで計測できる以外にも、自分の住んでいる地域の他の人の測定結果も調べることができます。 また以前の測定結果を調べることができたり結果を他の人にもシェアできるので、他の人の速度も気になる方はsokudo.jpを利用してみましょう。 Sokudo.jpから測定したい人はこちら。
種類別:インターネット回線のWi-Fi速度の基準
インターネットの用途によって必要なWi-Fiの速度の基準値がわかったら、基準値よりも速い速度でネットをするために、どの回線のWi-Fiを使えばいいのかについても解説してきます。 例えばオンラインゲームをする場合、モバイル回線やスマホのテザリングのWi-Fiを使うと速度が足りなくて、遅れたり途切れたりすることが多くなってしまいます。 また速度制限によって検索やSMSすらできなくなってしまうこともあるので、用途にあったインターネット回線を選ぶようにしてください。
光回線で使える速度の基準値
光回線とは光ファイバーという回線を使ってネットが利用できるサービスで、代表的な回線としてフレッツ光やドコモ光、ソフトバンク光などがあります。 光回線を使うためには自宅で開通工事をしなければなりませんが、最大1G(1000Mbps)でネットを利用することができ、4Kの動画やオンラインゲームも問題なく利用できることが多くなっています。 また、光回線はネットが使い放題なので、スマホやモバイル回線のように通信制限を気にする必要もありません。 他のインターネットサービスよりも比較的早くて、安定した速度でネットが利用できるため、ゲームや動画を目的としている人におすすめとなっています。
モバイル回線で使える速度の基準
外に持ち運びができる回線をモバイル回線といい、ポケットWi-FiやWiMAXといったサービスを利用することができます。 最大速度は端末によって違いがありますが、150~758Mbpsほどとなっていて、光回線よりも少し遅くなっています。 そのため、オンラインゲームや4Kの動画を観る場合に速度の目安を超えることができなくて、途中で止まったり、遅れてしまうこともあるため注意が必要です。 ただし、高画質の動画やSMS、検索は問題なく利用することができるので、ゲームなどをしない人にはおすすめといえるでしょう。また光回線のように開通工事をする必要がないため、手軽にネットが利用できるようになるものメリットとなっています。
速度制限に注意
モバイル回線は速度制限が設定されていることがあり、速度が遅くなることがあります。 例えばポケットWi-Fiの場合は月に7G以上の通信を行うと最大速度が128kbpsまで落ちてしまい、検索や動画の視聴ができなくなってしまいます。 またWiMAXも3日で10G以上の通信をすると夜間だけ最大1Mbpsの速度になり、高画質の動画やゲームをするために必要な速度の基準に達しません。 モバイル回線は手軽にWi-Fiが使えるようになるのがメリットではありますが、通信制限によって速度が遅くなることがあるので注意してください。
ケーブルテレビで使える速度の基準
ケーブルテレビの回線を利用して、Wi-Fiが使えるようになるサービスです。 ただし、ケーブルテレビは最大速度が10Mbps~200Mbpsほどで、光回線(最大1000Mbps)と比較すると速度が遅い傾向にあります。 特にjcomなどは最大でも1Mbpsの速度しか出ない建物もあり、動画やゲーム、SMSなどを利用するのに必要な速度がでない場合もあるので注意してください。
Wi-Fi速度が基準値に達していない時の改善策
使っているWi-Fiで速度が基準値に達していない場合の改善策について紹介していきます。パソコンやスマホ、ゲーム機やWiMAXなど、いろんな状況でも試せる方法となっています。
Wi-Fiの再接続
スマホやパソコンで接続しているWi-Fiを切って、再接続するとWi-Fiが繋がることが多くなっています。スマホやパソコンに表示されているWi-Fiのマークをクリックして切断して、数秒後に同じネットワークに接続すると繋がるようになります。 ほとんどのケースはWi-Fiの接続だけで解決してしまうので、繋がらなくなったら最初に試してみてください。
接続先を変える
家の中で飛ばしているWi-Fiには「2.4GHz」と「5GHz」という2種類の電波が飛んでいて、繋いでいる電波を切り替えると速度が改善します。
スマホやパソコンのWi-Fiを設定する画面をみると、同じ名前で「〇〇〇〇〇ー2G」「〇〇〇〇〇ー5G」のような数字があるはずです。使っていない方の電波に再接続してみてください。(パスワードの入浴が必要になることがあります。)
WiMAXの場合は設定から通信モードを変更することで、接続先を切り替えることができます。
スマホやパソコンの再起動
先程紹介した対処法を試してもWi-Fiが繋がらない時はスマホやパソコン、モバイル回線などを再起動してみてください。最近のパソコンやスマホは再起動すると、繋がりやすいWi-Fiを自動的に探して繋いでくれる機能があるので、速度が改善できる場合があります。 使っている端末が原因でWi-Fiが繋がらないこともあるため、再起動によって解決することができるでしょう。 それでも速度が改善場合は回線速度が遅いときに試すべき5つの改善方法と遅くなる原因を解説を参考にしてください。
まとめ
ネットの利用方法によって、必要なWi-Fiの速度には違いがあります。自分の用途にあったインターネット回線を選ぶことで、快適にネットを利用することができるようになるでしょう。 どうしても速度が基準値まで出てない場合は先ほど紹介した対応策を実施して、速度の改善をしてみましょう。

福岡県出身。早稲田大学在学中にネット回線メディア立ち上げた。2013年に大学卒業後、大手通信会社に就職。ネット回線・携帯の販売業務を経験後、販売企画戦略マネージャーとして従事。2020年3月に独立し、ネット回線メディアの拡大中。記事を読んだ方が「一番最適な光回線を選べること」や「快適にインターネットを使えるようになる」ことを目的にサイトを運営しています。所有資格はネットワークスペシャリスト。X(Twitter) 執筆者について続きを表示 ▼